ひょんなことから我が家に車がやってきました。
突然ですが、いろいろありまして、我が家に中古のスズキワゴンRが納車されることに相成りました。
子供が2人になったので車自体の必要性は感じていたものの、自動車税やら保険料やらの維持費が掛かることや、私自身が筋金入りのペーパードライバーであることもあり二の足を踏んでいたところ、義父から妻へのプレゼントという思わぬ形で車がやってくることになりました。
それ自体は非常にありがたいことですが、自動車保険をどうするかという課題が私に降りかかってきました。
最近、自動車保険に限らず保険全体を見直しまくっていた自分にとってはタイムリーな仕事で、さっそく取り掛かりました。
今回は、「初めての中古車における自動車保険をどのような観点で選択していったか」というプロセスを解説していきたいと思います。
想定読者
今回想定している読者は以下のような不安を抱えてる方々です。
初めての自動車保険どうしよう?
中古車の場合って車両保険いるの?
実際にどのくらいの保険料が掛かるの?
私自身はペーパードライバーですが、ペーパーなりに、むしろペーパーだからこそ知識武装するために調査してみました。
今回の調査結果およびシミュレーションは、具体的に私のケースに焦点をしぼったものになっていますが、保険に対する基本的な考え方やシミュレーションのしかた関しては各自のケースに応用可能かと思っています。
参考になれば幸いです。
また、自動車選びそのものに関しては、今回の記事では参考になる点はありませんので、始めにお詫びしておきます。
※単純に移動手段としての利用のみなので中古の軽自動車で十分、という考えです。
【前提】保険の考え方について
まず前提として、自動車保険に限らず保険そのものへの私の考え方を共有します。
といっても考え方は至ってシンプルで、
- 「発生確率は低いが、起こってしまうと致命傷になる」事柄に関しては保険で備える。
- 同じ保障内容であればより安いものを選択する。
この2つに集約されます。
自動車に関しては、事故を起こしてしまうと億を超えるような多額の損害賠償を請求されるケースもあり、人生終了しかねないのでもちろん保険で備える対象となります。
ただ、本当に必要な補償は精査する必要があります。
ちなみに、保険や資産運用等のお金にまつわる考え方は、リベラルアーツ大学 両学長の影響を受けているところが大きいです。
自動車保険に関しても、以下の記事で学ぶことができますので参考にしていただくと良いかと思います。
自動車保険の基本(自賠責保険・任意保険の区分や等級制度など)もこちらから学べますので、本記事では割愛します。
書籍も出てますので体系的に学習したい方にはオススメです。(私も持ってます)
では、実際の保険選びのプロセスについて順番に見ていきましょう。
見積もりはどうやってとったの?
まずは見積もりですが、これはWebでの一括見積もりを利用しました。
代理店経由での契約となると保険料が割高になる可能性があるためです。
「自動車保険 一括見積もり」等のキーワードで検索すれば一括で見積もってもらえるサービスがたくさんヒットしますが、今回は 価格.comの自動車保険一括見積り を利用しました。
評判の良い保険会社数社からまとめて見積もりを取得することができます。
結局どこ選んだの?決め手は?
結論から述べると、今回は チューリッヒのネット専用自動車保険を選択しました。
決め手は、相見積もりの結果必要と思われる補償に特約を付けても最安値で、ネット上の評判も悪くないと感じたからです。
見積もり・契約をネットで完結することにより、安い保険料を実現できています。
補償内容はどんな感じ?
補償内容
だいたいこんな感じです。
ちなみに、車自体の購入費用は諸経費込で 500,000円 です。
相手方へ(人・物) | お車へ(物) | ||
---|---|---|---|
対人賠償保険 (1名につき) | 無制限 | 車両保険 | あり |
対物賠償保険 (1事故につき) | 無制限 | 車両保険金額 | 50万円 |
対物超過特約 <対物差額修理費用補償特約> | なし | 車両保険条件 | ワイドカバー型(一般条件) |
ご自身・搭乗者へ(人) | 免ゼロ特約 <車両事故免責金額ゼロ特約> | なし | |
人身傷害保険 (1名につき) | 3,000万円 | 免責金額 1回目 | 7万円 |
人身傷害(搭乗中のみ補償)特約 <人身傷害に関する被保険自動車搭乗中のみ補償特約> | あり | 免責金額 2回目以降 | 10万円 |
無保険車傷害特約 (1名につき) | 2億円 | 地震等による車両全損一時金特約 <地震・噴火・津波による車両全損一時金支払特約> (50万円 ただし、車両保険金額が50万円を下回る場合は、車両保険金額を限度とします) | なし |
ポイントはこんな感じです。
- 鉄板の「対人対物(無制限)の自動車保険」を入れています。(これは全員必須)
- 免責金額1回目(保険利用の際に自腹を切る金額)は、他社見積もりでは5万円のケースが多かったですが、チューリッヒでは保険料の安さからか7万円に設定されています。
- 車両保険は悩んだ末付けています。詳細は後述します。
特約
主な特約は以下を付けました。
- 弁護士費用等補償特約
- ロードサービス費用特約
ロードサービスに関しては、他社ではデフォルトで付いているところもいくつかありましたが、チューリッヒの場合は付いていなかったので特約で付与しました。
保険料
この内容で特約も付けて、保険料は年間 37,740円 でした。
車両保険を付けた理由は?
車両保険については付けるかどうかをけっこう悩みましたが、結論としては付けています。
前述の基本の考え方に照らし合わせると不要になるものですが(車両のみで考えれば、最悪車を失うだけなので致命傷にはならない)、今回付けた理由は以下によるものです。
- 故障した際の修理費の相場が読みきれていない
- 義父母の反対にあった
修理費の相場が読めていない
事故して故障した場合は当然修理をしますが、経験不足ゆえ修理費の相場感を掴めていないことが理由のひとつです。
こちらの記事によるとだいたいバンパー交換やドア交換で10万円程度とのことでしたが、20万30万掛かるケースもあるのかもしれない、、ということが読み切れませんでした。
そこはこれから経験を積んで見極めていきたいと思います。
義父母の反対にあった
保険の契約者は自分ですが、車を買ってもらっている以上意見を無下にはできません。
後述する事故後のシミュレーションを経て、車両保険付けてもそこまで家計に大きな負担を負うものではないかな、と判断しました。
運転技術の不安について
ちなみに、「運転技術が不安だから」というのは車両保険を付けるかどうかの判断基準としては弱いかなと思っています。
技術に不安があろうがなかろうが、違いは修理費を保険で賄うか貯金から賄うかだけであり、トータルでどちらのコスパが良いかという判断は運転技術とは無関係だと思うからです。
他人にご迷惑を掛けてしまうようなケースは対人対物の保険で備えていますし、当然ですがその場合はコスパ関係なく保険を適用するのみです。
事故後の保険料とトータスコストがどうなるのかが知りたい!
では、実際に事故した場合に保険料はどのように変わっていくのかをシミュレーションしてみたいと思います。
このシミュレーションを元に、車両保険を付けるかどうかを判断しました。
【前提①】等級と割引率について
前提知識として、事故して保険を使った場合に等級がどうなるのか、保険料の割引率がどれだけ変わるのか、ということに関して以下の記事を参考にしていただければと思います。
ごく簡単に説明すると、事故して保険を適用すると等級が下がり、翌年以降の保険料が上がります。
※保険を適用すると、というのがミソで、保険を使わなければ等級は下がりません。
事故の内容によって1段階下がるケースと3段階下がるケースがあります。
この仕組みにより、その場の修理費は保険で賄えても翌年以降の上がった保険料によって修理費を後払いしているようなものだ、というのが車両保険不要と考える方の理屈のひとつです。
【前提②】想定するケースについて
対人対物に危害を加えてしまった場合は保険を使用せざるを得ないため、車両保険のみを使用するケースを想定します。
等級ダウンに関しては、3等級ダウンの場合のみをシミュレーションします。
(1等級ダウンの事故では保険適用するほどの修理費が発生するケースが想定できないため)
※翌年以降の保険料の算出には、保険契約者のみが使用できる「保険料試算シミュレーター」を利用していますので信頼できる数値となっています。
ケース1) 修理費10万円(3等級ダウンの事故1回)
保険使用
翌年 | 2年後 | 3年後 | 4年後 | 5年後 | 修理費 | 合計 | |
等級 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | ||
保険料 | ¥54,000 | ¥49,000 | ¥44,000 | ¥43,000 | ¥36,000 | ¥70,000 | ¥296,000 |
保険未使用
翌年 | 2年後 | 3年後 | 4年後 | 5年後 | 修理費 | 合計 | |
等級 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | ||
保険料 | ¥36,000 | ¥35,000 | ¥33,000 | ¥32,000 | ¥31,000 | ¥100,000 | ¥267,000 |
差額
¥29,000 … 保険を使わない方が約3万円のお得という結果になりました!
ケース2) 修理費20万円(3等級ダウンの事故1回)
保険使用
翌年 | 2年後 | 3年後 | 4年後 | 5年後 | 修理費 | 合計 | |
等級 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | ||
保険使用 | ¥54,000 | ¥49,000 | ¥44,000 | ¥43,000 | ¥36,000 | ¥70,000 | ¥296,000 |
保険未使用
翌年 | 2年後 | 3年後 | 4年後 | 5年後 | 修理費 | 合計 | |
等級 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | ||
保険料 | ¥36,000 | ¥35,000 | ¥33,000 | ¥32,000 | ¥31,000 | ¥200,000 | ¥367,000 |
差額
-¥71,000 … 保険を使った方が約7万円のお得という結果になりました!
修理費がこれより少ない場合は保険未使用の方がお得なのが自明なので割愛、事故2回以上は保険使用の方がお得なのが自明なので割愛します。
以上の結果を踏まえると、修理費 ¥129,000 以下であれば保険未使用の方がお得になるボーダーラインであるという結論に至りました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
本記事では初めて自動車保険に入る方に向けて、決定に至るまでのプロセスを共有しました。
対人対物無制限は必須
車両保険は基本不要だがケースによってはよくシミュレーションを
新車をローンで購入する場合などはまた違った結果になってくるかとは思いますが、これから自動車保険に加入する方、もしくは既に加入している方でも、保険そのものの考え方について参考になる部分があれば幸いです。
それではまた!
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